陸屋根（ろくやね・りくやね）
文字からして大体のイメージがつくかもしれませんが、ここので陸とは水平を表していて勾配がほとんどない平らな屋根のことを指します。
主にビルやマンション等に多く見られます。
中には「屋上」といった形で陸屋根のスペースを活用されている方もいらっしゃるでしょう。
陸屋根のメリット
メリットの一つ目は、スペースを活用しやすいということです。
活用方は様々です。
最近ではよく見かけられる屋上の「緑化」です。
屋上は日当たりも良好なためガーデニング、家庭菜園として活用されている事も多いと思います。
二つ目のメリットは、メンテナンスが行いやすくなります。
なぜなのかというと陸屋根はフラットなので歩行もしやすくメンテナンス、掃除を自分たちでも行いやすいです。
他の傾斜がある屋根の大体が傾斜があるため足場を設置しなければならず、自分たちでメンテナンスを行うことは危険性も伴い容易ではありません。
このフラットな形状のおかげで他の傾斜がある屋根は足場代金が必要になることに対して工事の都度、足場代がかかることもありません.
メンテナンス費用も比較的安価になるといえるでしょう。
陸屋根のデメリット
一つ目は雨漏りのリスクが高いということです。
雨水を排水するため多少勾配がついていますが、それでも他の傾斜がある屋根に対して水が溜りやすいです。
さらには排水口にもゴミや葉っぱなど排水を妨げるものがたまりやすいです。
また陸屋根に施工される防水施工は瓦やスレート瓦に比べ耐用年数が短いので防水施工が常にしっかりとした状態を保たなくてはなりません。
雨漏りのリスクを避けるためにはメンテナンス、掃除をこまめに行う必要があります。
二つ目のデメリットは屋上とその下の階層の温度調整が難しいということです。
屋根面と天井の間のスペースを確保しづらいためです。
ですが、このデメリットは断熱材や遮熱塗料を施工することで軽減されます。
・スペースが活用でき、メンテナンス費用も安価。
・雨漏りリスクが最も高い屋根で、家内の温度調整が難しい
片流れ屋根
屋根面は１面のみです。
その１面に傾斜がついています。
そのため雨どいが設置されている箇所は１方向のみが多いのが片流れ屋根の特徴です。
デザインもシャープでおしゃれなため人気がある屋根の一つだと思います。
片流れ屋根のメリット
一つ目は建築時にコストダウンを図りやすいということです。
形状がシンプルであるということはつくりもシンプルであるということです。
そのため費用を抑えやすくなるでしょう。
二つ目のメリットはその形状からして太陽光パネルの設置にも向いて言えるといえます。
設置できる面積も確保しやすく、一番適している屋根だと思われます。
さらに屋根勾配を調節すれば、より発電効率を高めることができるでしょう。
続いてのメリットは屋根裏空間、天井高を確保しやすく、広々とした空間を演出てくれることです。
これは屋根勾配の高い方で活用しがいのあるスペースとなります。
片流れ屋根のデメリット
この屋根も一見雨漏りのリスクが低いのでは？と感じ取られる方もいらっしゃると思いますが、そうではありません。
屋根面も１面しかないので接合部分も少なく、傾斜もあります。
ですが、その傾斜と反対側へ流れてしまう雨水も多少なりともあります。
その反対側へ流れてしまった雨水が壁の隙間に入ってしまうことがこの片流れ屋根の形ゆえの雨漏りと言えます。
二つ目もデメリットもその形状ゆえの問題点になります。
それは雨どいにあります。
先ほど雨どいは一方向であることがこの屋根の特徴としてお伝えしました。
この一方向にしかつていないということは屋根をつたい流れてきた雨が一方向集まることで雨水を分散できないため負担がかかる場所が集中してしまい結果的に壊れやすくなってしまうということです。
三つ目のデメリットは他の形状の屋根と比べると強風に影響を受けやすいということです。
他の多面的な屋根と比較すると屋根面積が少ないということから強風を受け流せる場所か限定的になってしまいます。
そのため棟板金が剥がれてしまったなどの事例も多くあります。
今回の屋根の紹介は以上となります。「陸屋根」「片流れ屋根」といった屋根面積の少ない形状の屋根についてでした。
まだまだ屋根の形状はご紹介しきれていないので後々の記事でご紹介していければと思います。
・おしゃれでコストも抑えられ、太陽光パネルが設置しやすい。
・想定しない方向からの水に弱く、一方に雨風が集中してしまうリスクも高い
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