壁紙や天井にできた小さなシミや、雨の日にポタポタと滴り落ちてくる雨水で雨漏りに気付く方が多でしょう。

そこで今回は、雨漏りをそのまま放っておくとどうなるのか?
気をつけたい雨漏りをそのまま放置すると起こる3つの二次災害のリスクについて詳しくお話ししていきます。
雨漏りをそのまま放っておくとどうなるの?
「雨漏りによって建材が劣化する」「漏電のリスクが高まる」という2つのリスクを伴います。
雨漏りは外壁のひび割れやコーキングの劣化、屋根材の劣化など様々な要因が複雑に絡み合って発生します。
雨漏りを発見するのは、天井や壁紙のシミや水滴が落ちてくるなどですが、「雨が降らなければ特に影響がないからそのまま放っておく」という方は注意が必要です。
雨漏りによって建材が劣化する
雨漏りが発生しているということは、住宅を支える建材に水分が残っている状況だということです。
建材で使用されている建材に水分が残ると、その部分から木材が腐り始めます。
腐り始めたら徐々に腐食が進んでいくので、木材の次ぎはネジや鉄筋などの金属部分のサビの発生、鉄筋コンクリート内部のサビ、土壁や漆喰の劣化と徐々に症状が深刻化していきます。
漏電のリスクが高まる
雨が降る前や後に、住居内の電灯が使用できなくなる場合、雨漏りによって漏電している可能性があります。
漏電ブレーカーがあれば早期に漏電に気づくことが可能ですが、そうではない場合は雨漏りすることで漏電のリスクを考えることができるようになります。
もし漏電していれば、漏電箇所からの発火が起こるリスクが高まるので、火事になる危険性があります。
気をつけたい雨漏りによる二次災害のリスク
「雨が降らなければ雨漏りが起こらないから」と、雨漏りをそのまま放っておくと、ここまでご紹介してきたように「建材が腐る」「漏電のリスクが高まる」恐れがあります。
また、雨漏りをそのまま放置することで二次災害のリスクが高まります。
そこでここからは、雨漏りをそのまま放置することでどのような二次災害があるのかについて解説していきます。
1.住宅の資産価値が下がる
雨漏りをしている住宅は、そうではない住宅と比べて当然のように価値が下がります。
その最たる理由は、耐震性能が下がるからです。
雨漏りによって木材が腐ることで、住宅を支えることが次第に難しくなっていきます。
また、雨漏りが進むと住宅を支える木材をつなぐネジなど金属部分にサビが発生します。
鉄筋コンクリート内部にまで雨漏りが起こると、住宅の強度に大きな影響を与えます。
このことで、地震によって天井が落ちる・建物が倒壊するリスクが高まるので、安心して暮らすことができなくなります。
2.害虫や害獣が家を破壊する
雨漏りによって住宅の内部に湿気が溜まりやすくなると、シロアリやダニ・ネズミが発生しやすくなります。
- シロアリ…あらゆる隙間から侵入してくる害虫
- ダニ・病原菌や感染症を持っている
- ネズミ…糞害が起こり、断熱材に巣を作られる。寄生虫やサルモネラ菌を持ち込むリスクも
特にシロアリは、家の基礎や玄関・配管の隙間など防蟻処理をしていない古い建物の場合は特には発生リスクが高くなります。
シロアリは湿気の多い木材を好物にしており、木材や柱を食べて破壊していくので、家の立て付けが悪くなったり、床が安定せずふわふわしてくるなどの原因になります。
3.雨漏りによるシミやカビが発生する
壁紙や天井のシミで雨漏りに気付く方が多いですが、小さなシミだからと油断していると、甚大な雨漏りのリスクが高まります。
小さなシミでもすでに住宅を濡らしていることになるので、木材の腐食や鉄骨のサビが発生している可能性が高いです。
また、壁紙は雨水で接着剤が剥がれやすくなるので、根本的に雨漏りを直さなければ何度壁紙を張り替えても再び剥がれやすくなります。
最後に雨漏りによってカビが発生すると、健康被害につながります。
カビは胞子を飛ばして様々な場所に増殖していくので、その胞子を吸い込めば喘息やアレルギーのリスクが高まります。